ビジネス書 自己啓発本 「本当に役立つ本」 紹介 !

年間100冊以上好きで読んでいますので、アウトプットしようと決意。できるだけ質のいい、活かせる情報を。

リーダーシップを発揮したいけど反発が怖い ➡ 出る杭は打たれる となりたくない ➡ 「最前線のリーダーシップ」  ロナルド・A・ハイフェッツ  マーティ・リンスキー

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リーダーシップを発揮する
  =「危険な生き方」

    をするということ。

 

という切り口。

 

「リーダーシップ」について書かれている本はたくさんありますが、

この本が人気である理由はここにあります。

 

では、

「どんな危険があるのか?」

「どんなリスクがあるのか?」

「そういった危険やリスクをうまく乗り越えるためには、

どんなふうにリーダーシップを発揮すればいいのか?」

「どんな心がまえで周囲の人をリードしていけば身を守れるのか?」
「そんなにも多くの危険が伴うリーダーシップなのに、なぜ発揮しようとする人が少なくないのか?」

そんな疑問に答えてくれます。

 

リーダーシップを発揮しようと思っている方、

すでに今現在リーダーシップを発揮している方、

「いつかリーダーシップを発揮して仕事で良い結果をだしたい」

と考えている方には必読です!



リーダーシップを発揮するということは、

”かっこいい”、”仕事ができる” イメージだけでなく

 

『こういった「危険」や「リスク」もあるから、

こういうふうに物事を考え、このように状況を把握し、

こういった行動をしていくとうまくいく。

周囲の人々の生活もよくすることができる』

 

そういったことをわかりやすく教えてくれる本です。

 

読みごたえもあり、実践できることがたくさん書かれています。

単純に「リーダーシップを発揮するには・・・情熱と・・・コミュニケーションと・・・」みたいな本ではないです。

 

[新訳]最前線のリーダーシップ――何が生死を分けるのか

 

最前線のリーダーシップ

 ↑この表紙は旧版です。なんかもう古書でしか買えないみたいです。。。悲しい。

新訳版はこちら↓

[新訳]最前線のリーダーシップ――何が生死を分けるのか

 

 

著者のハイフェッツは、ハーバード大学ケネディ行政大学院パブリックリーダーシップセンターの共同創設者であり、その独創性に富んだリーダーシップの教育・実践手法は、世界的な名声を有する。

ハーバードでは、社会や組織のなかでどのようにして適応能力を構築するかをテーマに研究。リーダーシップと権威に関する授業は大学内でも有数の人気を誇る。

(権威・・・といえば、以前ご紹介した名著 「影響力の武器」もおすすめです!)

www.xn--yckc3dwa2860e.jp

 

著者は言います。


『ビジネスマンはもちろん、
自分の組織や社会、自分の周りの人間関係を変えたいという思いを持つ

すべての方にも是非読んでいただきたい。
「熱い思いを実行に移すための勇気」と
「行動し、人や組織を動かすための多くの技術」を得ることができます。』と。

 

 

ポイントとして、

 

 

・リーダーシップの本質とは
変革プロセス何かを成し遂げるプロジェクトなど)の最前線に身を置きながら、そのプロセス(業務や任務)の全体を客観的に鳥瞰(上から全体を見渡すことを)して、反対派のさまざまな行動に対して戦略的に対処して、変革プロセスを永く生かし続ける。

そして、人々が課題と向き合って自らを変えていくための環境をつくりこんでいくことである。

 

・リーダーシップには 危険がいっぱい ある

リーダーシップがよい知らせをもたらすだけの仕事であるなら、これほど簡単なことはない。

人は変化それ自体に抵抗するのではない。

 

本質的には、人は何かを失うことに対して抵抗する。

 

人々に喪失を迫らなければならない局面で、リーダーシップは危険を伴う。

 

あなたが人々の価値観や信念、長く生活に根ざした習慣を問い直そうとすれば、

人々はリーダーシップを発揮しようとするあなたを危険視する。

 

相手が聞きたいことではなく、聞かなければならないことを告げる者は、

自らを危険にさらすことになる。

 

いかに確信と熱意をもって伝えようとしても、人はそれによって失うもののほうに目を向ける。

 

・まずリーダーシップに求められる力

耳ざわりな情報を伝え、困難な問いを突きつけ、それでいて無視されたり、排除されたりすることなしに、困難を真摯に受け止められるところまで相手を導く力

 

・「適応を必要とする問題」が持つ危険性

組織や社会が抱える問題について、すべて「正解」がわかっているのなら、リーダーシップに危険なことなんか無い。

 

実際、日々取り組んでいる問題の中には、解き方がわかっているものも多い。この本では、これを「技術的な問題」とよぶ。

 

 

一方、すでにある手段では解決できない問題もたくさんある

こうした問題に対応するには、組織や地域社会のいろいろな所で、

実験的な取り組み、新しい発見、そしてそれに基づく

行動の修正

を繰り返さなければならない
この本では、これを「適応を必要とする問題」と呼ぶ。

 

 

価値観、考え方、日々の行動を見直して、自らを新しい環境に適応させられなければ、新しい環境で生き残り、成功することはできない。

 

人は、多くの場合、喪失の苦痛と向き合うことをためらい、それを回避し、重荷を他人に負わせようとしたり、だれかに助けを求めたりする。

 

恐れや緊張が高まると、権威をもった人間が正解を用意してくれることを必死になって求めるようになる。

「適応を必要とする問題」に対応するときの  ”危険性”  はここにある。 

 

最前線のリーダーシップ メモ

 

既存の手段では解決できない問題、
それを無理やり「技術的な問題」として扱い
技術的に解決しようとすると必ず大きな失敗になる。

 

「適応を必要とする問題」を解決するには、
その問題に関わっている人全員が、まず問題を生んでいる事、
問題に影響を与えていること、
加担していることについて認識してもらわないといけない。

 

どうやって伝えるか?

 

そして、最も難しい作業の1つである「習慣や価値観を変えさせる」作業が必要となる。

しかし、人は習慣や今の生活、今の立場、今のやり方を好む。
変えたくない。絶対に失いたくないと考える。

だから「適応を必要とする問題」は難しい。

 

それを解決するときに、リーダーシップを発揮すると、いろいろな危険が伴う。

 

どうやって乗り切るか。

 

・迫りくる4つのリスク

①脇に追いやられる

②注意をそらされる

③個人攻撃される

④誘惑される

 

・リーダーシップを発揮しながら生き延びる5つの方法

 

1)全体像をつかむ

行動を起こしている時に、その全体像をつかもうとすることほど重要なことはない。

ある出来事の最中にそこから1歩離れた目で

 

「ここではいったい何が起こっているのか?」

 

と頭の中で問いかける作業が必要。

 

(この本では、

「ダンスフロアから1歩出て、
 バルコニー席に上がる」

といううまい表現がなされている)

 

このプロセスは反復されるものであり、1度きりのものではない

 

難しいのはダンスフロアとバルコニー席を行ったり来たりしながら介入し、

 

その介入をリアルタイムに外から観察し、そのあとで再びその場に戻ることである。

 

この行ったり来たりする「スキル」は身につけることができる。

 

決定的に重要なのは、バルコニー席から眺めるときは、他の人を同様に、自分自身も観察することである。

 

そして似たような結論に飛びつかず、いろんな可能性に対してオープンでいることである。

 

人々の関係性や関心の向け方の違い(支持する人なのか?邪魔する人なのか?ただ聞いているだけの人なのか?)を観察しなければならない。

 

2)政治的に考える

1人で動くことに執着すると、問題を引き起こすことになる。

パートナーは絶対必要である。

 

賛成派と反対派だけでなく、その間にいて態度を決めかねている人たちからも信頼を得るように努力する必要がある。

 

ときにはあなたが危機や喪失を経験し、皆のモデルとなることで、あなたが十分にそれを認識していることを示すこともできる。

 

しかし、

あなたの取り組みへの真剣さが、人々を去らせる意思があるかどうか

で試されることもある。

 

 

3)衝突を指揮する

指揮をとる方法として4つある。

 ①適応を促す環境を確保する

 ②熱気を調整する

 ③ペースをつくる

 ④将来像を見せる

 

適応を促す環境とは、適応を必要とする作業に取り組む際に、人々をばらばらにする力が働くのを抑えるための十分な結束力が存在する環境である。

 

人々を1度に挑発しすぎてはならない。

 

あなたの仕事は衝突を指揮することであり、人を衝突することではない。

 

 

4)当事者に作業を投げ返す

リーダーシップを発揮する際には、必ず介入が必要になる。

介入には以下の4つの種類る。

 

①観察する ②問いを投げかける ③見解を示す ④行動に移す

 

リーダーシップを発揮する一方で生き残るためには、

あなた自身が人々の欲求不満の対象となることを避ける必要がある。

 

必要な作業を、それに直面しているグループの中、あるいは間に戻し、自ら行う介入が明確かつ文脈を伴うものになるように工夫する必要がある。

 

 

5)攻撃を受けても踏みとどまる

重要な変化に取り組むとき、反対する人たちからの影響をなるべく小さくしようとしたり、困難全てを避けようとする。

 

しかし、そんなことをしても、結局は周りの人を怒らせてしまう。

 

実際は、より多くのストレスを受け止めれば、その分だけ、あなたが重要と思う問題をうまく議題に上げ続けることができ、あなた自身もその問題に取り組み続けることができる。

普通に考えてしまうこととは、逆だ

 

非難の集中攻撃を受けている中で、しっかりと踏みとどまることは、

単なる勇気の問題ではない。スキルも必要とする。

 

・結局「攻撃を受けても生き延びる方法」をシンプルに箇条書きすると

 

〇バルコニー席に上がる

〇パートナーを見つける

〇温度を調節する

〇仕事のペースをつくる

〇よいタイミングで行動を起こす

〇取り上げたい問題への関心を再び呼び起こす

〇人々が想像しているものとは異なる将来像を見せる

 

・渇望を認識し、屈しない

リーダーシップの発揮は、知的、感情的、精神的、物理的なチャレンジである。

我々は皆、自身の渇望に対して脆弱(ぜいじゃく)である。だからこそ、己を知ること、己を律することが生き残るための基盤となる。(クリントンは休息を拒んだ)

 

誰もが権力と支配、肯定され重要視されること、親密さと喜びを必要としている。自分の欲望を押し殺して人をリードし、生き残ることはできない。

 

脆さ(もろさ)を埋め合わせるために訓練を続けることが必要なのだ。あなたには自分自身をつなぎ止めておく支えが必要なのである。

 

・自分自身をつなぎ止める

個人攻撃を個人的に受け止めない。反射的な反応をしない。個人攻撃を個人的に受け止めてしまうと、自分自身を問題化してしまう

 

重要なのは、自分の過失について個人攻撃を受けた際に、人々が取り組むべき問題に焦点を再び振り向けるように行動すること。

 

攻撃の内容ではなく、攻撃にどう対処するかで運命が決まる。

 

著者はこう言った。


「子供に『父さんなんか嫌いだ』と言われ、それを個人的に受け止め無くなれば、

それは親として成功した証だ。」

 

つまり、

役割と自己を区別して、自由と強さを得る

のである。

 

 

著者のマーティ・リンスキーは、1982年からハーバード大学ケネディ行政大学院で教える。92年から95年にはマサチューセッツ州のウィリアム・ウェルド知事の第一秘書兼法廷弁護士を担当。

 

ウィリアムカレッジおよびハーバード大学ロースクールを卒業した著者は、政治家として仕事をはじめ、後にジャーナリストに転向。「リアルペーパー」紙の編集長を務める。

 

私たちには、日々リーダーシップの機会が訪れます。

でも自らを危険にさらすことは避けたいと思います。

誰だってそうだと思います。

その危険は、時に恐ろしいリスクを携えている可能性があるから。

 

でも、この本には、そういった危険やリスクをかわしながら、

そしてモチベーションを保ちながら仕事に取り組むための方法が「技術」として書かれています。

 

少し難しい表現もたまにありますが、そこはゆっくり読めば理解できます。

まさにこれからの時代、リーダーシップがより一層求められる世の中、

リーダーシップを発揮したい方、これから発揮しようと思っている方、まさに今リーダーシップを発揮している方に、この本は本当に役立つ本だと思います!

 

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最前線のリーダーシップ 危機を乗り越える技術