ビジネス書 自己啓発本 「本当に役立つ本」 紹介 !

年間300冊以上好きで読んでいますので、アウトプットしようと決意。できるだけ質のいい、活かせる情報を。

「遊ぶ 鉄工所」  山本 昌作

 働き方や会社の風土づくり、そして生産性アップの勉強になりながら、読んでいて
シンプルにおもしろい!タイトルにも惹かれたけど、中身がすごい。
そして感動で涙もさそわれた。。。
自動車メーカーの孫請けだった鉄工所、薄暗い明りの下で油まみれの職人が働いていた鉄工所が「24時間無人加工の夢工場」に大変身し、今や
ウォルト・ディズニーNASAアメリカ航空宇宙局)、旬のウーバーからも仕事がくるようになった。
しかも ここ数年で。
読んで役立つし、感動するし、おもしろかったです!!(2回目。。)

遊ぶ鉄工所


どうしたらワクワクして仕事ができる?どうしたら社員のモチベーションを高く維持し続けることができる?どうすれば小さな会社でもディズニーやNASAから認められる?どうしたら入社半年で社員を一人前にすることができる?
こんな疑問、すぐに答えが出そうにないけど、この本を読むとなるほど!と思うことばかりでした。会社や組織の風土づくりやチームワークづくりに苦労している方や、仕事に面白みがなくなってきている中堅社員や若手社員の方まで、この本はおすすめです!

 

著者は大学卒業後、大手商社から内定をもらっていたので、そこに就職する予定でした。しかし、鉄工所を技術面で支えていた叔父が独立したため、「兄弟3人で工場を支えてほしい」と母から泣いてせがまれ、母の涙を見て見ぬふりできずぼろぼろの町工場の家業を手伝う決心をしました。しかも兄(長男)は3歳のときに大病を患い、薬の副作用で耳が聞こえなくなっていました。次男の著者が頑張るしかなかったのです。

 

常識をくつがえす「利益率20%超え」(一般に鉄工所の利益率は3~8%)のこの工場の名は「HILL TOP(ヒルトップ)株式会社」。
この工場のビジネスモデルは、従来のものとは全く違います。
①量産ものは、やらない
②ルーティン作業はやらない
③職人はつくらない
という型破りな発想を実現しています。そして「社員が遊びながら仕事をしているようですね」と本社を訪れた方が話されたことがきっかけで「遊ぶ 鉄工所」というタイトルになったそうです。なんと年間2000人以上の方が工場見学
に来られているとのこと。(私も行きたくなりました)

 

ポイントとして、

ヒルトップが取り組んだ改革は5つだけ
①「人」を変えた
②「本社」を変えた
③「つくるもの」を変えた
④「つくり方」を変えた
⑤「取引先」を変えた

 

・楽しくなければ仕事じゃない
仕事の楽しさは、知的作業の中にあるルーティン作業には楽しさがゼロ
「楽しそうだな、面白そうだな」と思ったらとりあえず全力でやってみる。やってみて、本当に楽しかったら続ける。それほど楽しくなかったら、いさぎよくやめる。儲からなくても、社員のスキルが上がるならやる。
「楽しむ気持ち」こそが、唯一無二の仕事を成し遂げるための源泉

・「お金」より「人」を残す

人が育たない会社に未来はない。
人を成長させるのは、わくわくドキドキの楽しさしかない。だからヒルトップは受注を減らし売上を落としてでも、楽しい知的作業にシフトした。
社員のスキルとモチベーションを上げることが会社の存在理由。
生産性を上げる前にモチベーションを上げる
新しい経験の積み重ねが人を成長させる。

 

・ストライクゾーンから少し外れたボールゾーンをねらう
中小企業の多くは、「これはできるけど、これはできない」と勝手にストライクゾーンを決めていることが多い。面白そうならとりあえずバットを振ってみる。しかもフルスイングで。

 

・36人しかいなかったけど、100人以上の社員が一度に利用できる社員食堂
社員食堂こそが、社員を活性化し、会社を大きく変える。社員食堂は「コミュニケーション」「社員の健康管理」「企業のブランド力向上」など、いろんな機能を持った戦略的重要拠点
人間の根源欲求である食欲とモチベーションとの相関関係は高い
同業者を相手に、今までと同じ戦い方をしても、企業の成長は見込めない。時代の変化合わせて、目線を変え、やり方を変え、新しいビジネスモデルを構築する。

 

・取引先の分散と新陳代謝
1社依存率は高くても30%
当初あった互いのメリットが、双方、あるいは一方で失われているなら、惰性で取引を続けてはいけない。毎年ヒルトップでは約100社が入れ替わっている。

 

・「パレートの法則」より「ロングテール戦略」

ヒルトップでは、1個の受注が68%、2個の受注が10.7%。つまり1個か2個の受注が約80%。これを無人化してこなす。
これからの製造業は、売れ筋を大量生産するだけでなく、「あの会社にお願いしたら、どんなものでもつくってくれる」と言われる多品種少量生産への対応がさらに求められている。

 

農学部卒、入社半年社員でもプログラマーになれる
従来の切削加工だと、切削速度、回転数、送り量といった条件がわからないと削れない。しかしヒルトップがつくったシステムでは、刃物を選択するだけでソフトが数値を決めてくれる。そのヒルトップ・システムをどのようにつくったか。

 

・ものづくりをしない製造業になる
これからの製造業は「製造サービス業」でないと生き残れない。なぜなら、「ものづくりしない製造業」が生まれる可能性があるから。
上流(ヒアリング・構想デザイン)から、下流(稼働・アフターケア)まで全工程にわたって全て対応する。
鉄工所に芸術家やデザイナーがいてもいい。

 

・ジョブローテーションを行う理由
①モチベーションの低下を防ぐため
②社内にノウハウ、ナレッジ(知識)が蓄積されるから
③社員の「引き出し」が増えるから

 

・社内の「1割勢力」が残り9割の社員を動かす
1割の社員の考え・行動・習慣などが変われば、結果的に全社員が変わる。「1割勢力」ができるまで我慢する忍耐や胆力が経営者や責任者やリーダーには必要。

 

・有頂天になると成長スピードが加速する
経営者や責任者やリーダーは、絶対に自分の方がエライと思わず、寛容に部下と接する。社員にはアメを与えまくる。すると社員は有頂天になって成長スピードが早くなる。「怒る」と人は育たない。「ほめる」と才能が伸びる。
叱るというよりは、理由を添えて諭す(さとす)ほうが有効。
ただし、うぬぼれ始めたらジョブローテーションで新しいフィールドを与える。そしてモチベーションを上げさせて、また「ほめる」。成長させてあげる。

 

・入社2年目社員に新卒の教育を任せる
採用活動で、①優秀な人材を採用する、②既存社員のスキルアップ という2つの果実同時にねらう。

著者は2002年度に「関西IT百選」最優秀企業に選定されるなど、「ヒルトップ・システム」が注目を集めるようになり、業績も伸びていました。
しかし、2003年12月に工場が火事になり、著者自身 全身大やけどし、皮膚を失った体は全身雑菌の温床になり、翌2004年1月合併症により内臓に障害を併発。その後1か月間意識が戻りませんでした。しかも1か月間40度の熱が続いていた。
奇跡的に生還した著者は「自分にはあまり時間が残されていない。だから社員が誇れるような何かを残したい」と強く思うようになった。

 

本当に何か1本のドラマを見終わったような気持ちになりました。しかもドラマと違って全てが実際に起こった出来事で、著者自身の体験や実践してきたこと
こんなすごい事が京都の町工場で起こっていたことにも驚きましたが、何より町工場や鉄工所でも「日常会話レベルに夢を語ると、それは必ず実現する」という ”熱さ” が伝わってきました。

人の育て方や採用活動の仕方、教育の仕方、仕事との向き合い方、会社の風土のつくり方など、本当に学ぶことの多い1冊で役立ちました。おすすめです!

 

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